「やぁがぁみくん♪」
勢いよくドアから顔を覗かせた。
「…!真穂…。」
悲しい表情の矢上君。
こんなの…見たことない…。
「??どしたの?」
「…なんでもない…。」
「なんでもない?そんな顔してないよ?」
「なんでもないって!」
「そんな顔してないって!なにあったか話して?」
しつこいかもしれない。
でも矢上君が困ってることあったらあたしだって相談にのりたい。
「なんでもねぇっつってんだろ!!」
「…!!」
あたしに対して怒った矢上君を見たのは初めてだった。
「…はっ!ごめん…真穂…。」
「…いっ…いいの…。」
でも…。
とても寂しかった。
「真穂…?」
「ご…ごめんね…?しつこかったよね。」
「違うんだ…真穂は…悪くない…!!」
「…。」
ダメだ…黙っていれば…涙が…こぼれてくる…。
(タッタッタッタ…)
「真穂!!」