…放課後。
「真穂。」
「美夏?」
「いい感じじゃん…。お似合い…?」
「いや~…矢上君が…かっこよくて…。」
(カッキ―ン!!)
振り返って窓の外を見た。
…矢野くん…。
「なつかしいね…あたしこうやっていつも矢野君の事見てたんだっけ?」
「真穂…。」
美夏が困ったような顔をしている。
「やだなぁ~…昔の事じゃん!昔!!今は…ちがうもん…。」
そう…今は…違う…。
「あっ!!あたしそろそろ行くね?矢上君とこ!遅いなぁ…矢上君。バイバイ!!美夏!!」
「…うん…じゃあね?」
美夏が手を振り返してくれた。
今は…矢上君だから。