…休み時間。
「矢上君!!すごいよ!!よくあんなのできたね!!」
みんながこっちを見ているのがわかる…。
「ああ……。」
「すごー…いいなぁ…。」
「…今度教える…。」
「うん!!うれし~!!」
「でも…授業中にデコるのはやめた方がいいと思う。」
「げっ!見てたの!?」
「うん…。」
「デコるのは…今度から休み時間にやるね?」
「休み時間は…。」
「え!?休み時間もダメ!?」
「いや…いいんだけど…。」
…なんだろう?
「俺…の…とこ…で…やって?」
しゃべり方が変になっちゃっている…。
顔真っ赤だよ…。
「…。」
「いぃや…やっぱなんでも…。」
「…矢上君…可愛い~!!」
「か…かぁいぃ…は……。」
「ごめんごめん…禁止なんだっけ?」
「…別に…。」
真っ赤になる矢上君を見ていたら楽しくなってくる。
「あっ!矢上君!!これこれ!!」
「?」
そう言って笑って見せる。
「ね?」
「はは…さすがに真穂まではいかない…。」
「……。」
でも…かっこいいですよぉ…矢上君。
「ねぇ…いまの見た?」
「うんうん…かっこよくない?」
「うん!マジかっこいい…。」
はっ!!矢上君がぁぁぁぁ~!!
「矢上君…やっぱ笑んないで~!!」
ちっちゃい声で言った。
…他の子に聞こえると…怖いから…。
「え…?なんで?真穂が笑えって…。」
「そうなんだけど~…もてちゃうんだもん…。」
自分で言っといて後から恥ずかしくなってきた。
「…あの…。」
「あぁ~…やっぱなんでも…!!」
「俺…真穂しか好きじゃないんだけど…。なんかはず…。」
「……矢上君!!大好き!!!」
ぎゅって矢上君に抱きついた。
「ま…真穂…みんな…見て…る…。」
矢上君が死んじゃう…ってくらい真っ赤…。
…ごめんなさい…矢上君。
「ごめん…かわ…じゃなくてかっこよくて…。」
そういって離れた。
「…うん…ありがと。」
笑った…。
…矢上君が笑っただけでうれしくなる自分。
…やっぱあたし…矢上君の事好きなのかも…。
…さっき好きって言っちゃったもん。