天使のような音色を奏でていた人の姿が早くみたい。
私はそーっと中を覗いた。

私は驚いた。
中にいたのは少女ではなく、少年だった。


てっきり少女だと思っていたから、驚いてしまった。

少年は私に気づいたようで、椅子から立ち上がりこちらに向かってきた。


「ごめんなさい。あなたがいつもここで演奏しているのは知っています。」


まさか、見られていたのか。

全く気づかなかった。


「そうですか…。」

何も言わないのは失礼だと感じ、軽く返事を入れる。
「あなたが来るまでならと、少しだけここをお借りしました。」


妙に礼儀正しい。

始めてみる顔だ。
同級生ではない。

見たところ、1年生だろうか。

かなり小柄だ。

天使のような見た目をしている。