「愛之助っ!僕の悩み…、聞いてくれる…?」

愛之助はとっても頼りになる。

頼りになり、高身長なことから“お兄さん”と呼ばれることもある。


「あのね…、前に話した先輩にね、あのお願いを伝えようと思ってるんだ。」


愛之助は静かに「うん、うん」と悩みを聞いてくれた。


「聞いてもらうだけでも、スッキリするんだね。」
よしっ!
明日の放課後、小桜先輩より先に音楽室に行って待っていよう。

何て言うかは、先輩を待っている間に考えよう。


「それはよかったー、頑張ってね~。“末っ子くん”」


愛之助を含めクラスのみんなは時々、僕のことを“末っ子くん”と呼ぶ。

実はものすごく恥ずかしい。


「もーっ、愛之助っ!その呼び方は禁止だってばーっ」