銃弾が草地を抉り、それを放った鳥もどきが高速で飛び抜けていく。

闇珠の頭を押さえて伏せさせていた俺は、舌打ちを隠さなかった。

「なんだってんだありゃ、あれもサバイバーか?」

闇珠は首を横に。

「契約の気配は感じられないわ。でも」

「攻撃してくるなら敵に違いねぇよな?」

「その通り」

その瞬間、闇珠の姿が消え、漆黒の球体が俺の周囲を旋回した。

装備が整い、ホルスターには二挺の拳銃が下がる。

「おいおい、やけに好戦的だな、闇珠?」

応答は、銃に繋がっている漆黒の珠から。

「津也は私の契約者だもの、こんなところで正体不明の相手に倒されるなんて御免よ。それに」

「それに?」

「アナタだって、このままむざむざあのヨロイドリにやられるつもりはないでしょう?」

「はっ、わかってんじゃねぇか!」

言うが早いか、銃を抜くが早いかだった。

飛び抜けた先で旋回したヨロイドリが、再びこちらへ向かってくる。

俺は右手に握るオートマのトリガーを絞った。