慶介は自宅を出て、宝くじ売り場へ向かった。

結局宝くじをあて、好きなものを好きなだけ買って、今を楽しみたいと考えた。


ゆっくりとした足で宝くじ売り場へ向かった。

大通りに差し掛かった所で人だかりが見えた。

気になるので近くまで行ってみると、

今日テレビで見たあの母親が少女の捜索願いの紙を配っていた。

「もしあの子を見かけたら連絡を下さい!!」

おそらく待つよりも自分で出来る事はやろうと心動かしているのだろう。


慶介は母親に近づいていった。


「すいません。あの子を見かけたら連絡を下さい。生きていると思うんです。ぜひお願いします。」


慶介はこの言葉に大きく心を動かされた。

今自分のしたい事よりも目の前に自分しか出来ないことをしないと一生後悔すると感じた。


慶介は母親に一声かけた。「僕にまかせてください!!」