放課後になって伊集院はバレーボール部で部活があったが、

部活に行く前に慶介は

「ちょっと話があるから…。その…、体育館の裏に4時に来いよ。」

とたどたどしく言った。

「なんで!?なんか用事あるの?」

伊集院はちょっとうっとうしい感じで言ったが、

慶介の勢いに押され、ユニフォームに着替えてくるから、

ちょっとだけならと言い、友達と教室を出て行った。

「やるじゃん。あの伊集院が言うこと聞いたぞ。」

遠藤がにやっとしながら、横肘をついてきた。


「けっこう脈あるかもな。」

足立が続けて言った。

「慶介は俺達の勇者だ。行ってこい!!」


鈴木はそう言うと慶介の背中をドンと押し、頑張ってこいと合図をした。