ドーナツを食べていた空菜が、また俯き、切れ切れに、ごめんね、と何回も言い始めた。



泣くな空菜!と隣でさっちゃんが空菜の背中を撫でる。



ど、どうして謝るの?、と聞こうとしても、喉のところで言葉が出てこなくなる。



「ごめ……んね……ご……っね……」



「あぁぁあー、空菜が悪いんじゃないんだから!」



「で……もっ……ごめっ……ね…」



前の席の私からは、空菜の目から大粒の涙が落ちるのがわかった。