そこに居たのは見るからに普通の女子生徒とは見た目の姿からして明らかに違った、いかにもワルと呼んでも間違い無さそうな…
そんな、出で立ちの女子生徒で。
その人に視線を向けて顔を見ると目に飛び込んで来た印象は…
ゆるくウェーブの掛かった栗色の長い髪と大きくてまん丸の目。
それに薄桃色の唇だった。
彼女の顔をマジマジと覗き込んで見たけど全く見覚えは無くて。
その彼女がまた話し掛けて来た。
「あなた、よそから来たのね?
この高校は、中学校から自動的にエスカレーター式なの。
あなたの顔、知らないから…」
見れば見る程、均整が取れてて…
とても可愛い美少女だった。
彼女に見とれていると彼女はまた声を掛けて来た。
「ねぇ、私の声、聞こえてる?」
「あ、えぇ。聞こえてるわ…」
今度は即座に返事を返した。
「あら、聞こえてたのね。
無視されたかと思っちゃった!
だったら聞かせて?
さっき私が聞いた質問の答え。
ねぇ、いいでしょ?」
(いいでしょ?って…
さっき美少女が私に聞いた質問?
どこから来たの?って事?)
私を取り巻いていた女子生徒らが耳元でヒソヒソ囁いた。
「彼女は女番長なのよ。」