連れてこられたのは、あまり使われていない資料室。


パシン


静かな空間に、ドアを閉める音が響く。


「…急にどうした？」


「…」


「例乃葉…？」


「あのね…私、真人のｰｰｰｰｰｰ、ｰｰｰｰったの…」


「…え…？嘘だろ？」


「ううん、ほんとだよ。ずっと前から…」


何も音のない狭い空間に、2人の声が響く。


例乃葉の言った事実に、俺は


驚きと


嬉しさを隠しきれずににいた。