一番触れられたくないところだった…

身体が弱いくらいで留めておいて欲しかった。

「俺も休みの間に手をうった方がいいと思う…」

甲ちゃんの言葉が入ってこない。

例えお医者さんでもひどい発作が出たら、離れていっちゃう気がして怖かった。

「絹…?」

突然の不安や寂しさは涙となり、次々と溢れて止まりそうにない。

「ひっく… ひっく」

「だいじょーぶ、今日は痛いことしないから」

「っく…ちが…」

涙のせいで上手く話せれない。次第に呼吸も苦しくなる。

「はぁはぁ…」

「絹、ゆっくり呼吸しような」

背中をさすってくれる手が温かい。

だけど、それもいつか手が届かない所にいっちゃうのかな…