腕に違和感を感じて目を覚ます。
視線を移すと“取り扱い注意”てくらい包帯が何重にも巻かれている。
怪我でもしたんだっけ?と、ぼんやりとした頭が必死に記憶を辿る。
それは今から遡ること数時間前。
検査はまさかの甲ちゃん不在の中行われた。
滅菌の部屋に、ほとんど目しか見えない先生達。
あたしはタオルは掛けてもらったものの裸の状態で冷たいベッドの上に乗せられる。
手術室を想像させるそれは余計に恐怖心を掻き立てる。
「ちょっと痛いからねー」
毎回思うことだけど“ちょっと”で済んだ記憶がない。
この麻酔も嫌だけど、更に嫌なのは
「絹香ちゃん、もう少しで心臓到達だからね…」
全身麻酔じゃないから先生の声が丸聞こえなこと、
そしてグローブをした先生の手が血で滲んでいるのが丸見えなこと。
あれだけ全身麻酔にしてって甲ちゃんに言ったのにペナルティで不在て何っ!?何やらかしたのよ!?
管が進むにつれて異物感が増してくる。
それが引き金になったのか、次第に気分が悪くなってくる。
でもそこから記憶がないってことは意識飛ばした…?
それとも また止まっちゃったの…?
視線を移すと“取り扱い注意”てくらい包帯が何重にも巻かれている。
怪我でもしたんだっけ?と、ぼんやりとした頭が必死に記憶を辿る。
それは今から遡ること数時間前。
検査はまさかの甲ちゃん不在の中行われた。
滅菌の部屋に、ほとんど目しか見えない先生達。
あたしはタオルは掛けてもらったものの裸の状態で冷たいベッドの上に乗せられる。
手術室を想像させるそれは余計に恐怖心を掻き立てる。
「ちょっと痛いからねー」
毎回思うことだけど“ちょっと”で済んだ記憶がない。
この麻酔も嫌だけど、更に嫌なのは
「絹香ちゃん、もう少しで心臓到達だからね…」
全身麻酔じゃないから先生の声が丸聞こえなこと、
そしてグローブをした先生の手が血で滲んでいるのが丸見えなこと。
あれだけ全身麻酔にしてって甲ちゃんに言ったのにペナルティで不在て何っ!?何やらかしたのよ!?
管が進むにつれて異物感が増してくる。
それが引き金になったのか、次第に気分が悪くなってくる。
でもそこから記憶がないってことは意識飛ばした…?
それとも また止まっちゃったの…?