何で悠耶さんとパパが一緒に写っているの…?

ママはこのことを知っていたから、アルバムを遠ざけていたってこと?

そして…



貴はお兄ちゃんなの!?

ふと、パパさんがうちに来た日に貴が口にした言葉が脳裏に蘇る。

「貴はパパさんと離れて暮らして、会いたいとは思わなかった?」

『さぁな。でも寂しくはなかったと思う』

あれはパパ(恒輔)の存在があったから…!?

隠れてアルバムなんて見るんじゃなかったと後悔だけが後に残った。

あたしの考えを覆す真実があるならば、今すぐ誰かに聞きたい。

だけど、誰に何を話せばいいの?

あたしは“女の子”を抱き抱えたパパの写真をアルバムから剥がすと鞄の底にそっとしまった。