「…これ打ったら中止になるけどもう十分だよな?」

限界を告げるドクターストップ。

いくらみんながあたしを輝かせようとしてくれたところで、

あたしの虚弱体質は相変わらずで だけど後悔が残らないと言ったら嘘になる。

申し訳なさを感じる一方で、すでに自分の身体の限界を感じていた…

「You should help her right now」
(すぐに彼女を助けてあげなさい)

「言われんでもやるよ… 貴、そこの端に置いてあるボンベ持ってきて。あと救急車も」

腕に何かの薬を注射され、口には酸素マスクが当てられる。

「はぁ… はぁ…」

大丈夫だからねと抱きかかえられ、そしてあたしはそのまま甲ちゃんの腕の中で意識を手放した。