翌日は学校に行ったものの、授業中もモデルの件や病気のこと…

あらゆる問題が頭の中を支配していて、授業の内容なんてこれっぽっちも入って来なかった。

そして大きな問題がもう一つ。

「貴弘先輩の様子はどう?」

今日だけでも何人もの女の子に聞かれたが、今はその話題にはあまり触れられたくなかった。

寧ろ、彼に関してはあたしの方が聞きたいくらいである…

今日は身体もどこか重たく感じる。

以前より体調がいい日が少なくて、日に日に悪くなっているのが自分でもよく分かる。

せっかく学校にも来たんだから、本当は休み時間も友達とガールズトークに花を咲かせたい。

だけど、今日はそれすらできない。

あまりに身体が辛くて昼休みは保健室のベッドで横になっていた。

少しの間、うとうとしているとスカートの中の携帯が震える。

こっそり画面を見ると甲ちゃんからメールが届いていた。

『月光が終わったら益前で待ってる』

…学校が終わったら駅前に来て って意味だよね?

昨日の件で怒らせちゃたと思っていたから(いや、怒ってると思うけど)

打ち間違いに文法間違いの怪文メールにホッとして、何度も布団の中で読み返した。