つ〜いたあ〜♪

私の思い出の場所。
大切なかけがえのないたった一つの思い出の場所。

あの男の子と、あったのはこの公園。
私の初恋の人……

最後にもう一度会いたかったんだけどなぁ〜

まっ!しょうがないね〜

だってあの子と会った最初で最後の日は今から12年前だもんね。

あの男の子は今どんな人になってるんだろう……

私は………フッ。
親に捨てられ、友達もいずに、一人ぼっち。

寂しい人間。


「ぁあ〜!!死ぬ前に彼氏くらい欲しかったぁ〜!!!」

っとぼやいた数秒後びっくりするのを魅鈴はしらない。

「おい。」

ビクッ
「だ、誰!?」

「お前今何と言った?」

ドキッ
「な、なんだっていいでしょ!?
あんたには関係ない!」

「お前は死にたいのか?」

「……っ!!ほっといて!!そうよ!死のうとしてたのよ!だから、最後に思い出の場所のここに来たのよ!唯一の思い出が詰まってるこの場所に!」


「なら…お前は何をしている?」

「は?」

「ここに来てからもう、20分は経つぞ?なのにお前は動こうとしなかった。本当は死にたくなんてないんじゃないのか?」

この男っ!!
なぜこんなにも見透かされてるの!?
私が死になくないと思ったことを!
何故!何故!?

「俺はお前のような人間を山ほど見てきた。お前の考えなんてすぐにわかる。」

「………っ!!………だって生きてたって仕方ないじゃない。母親に必要とされない迄か要らないと、邪魔とまで言われたのに、何故生きなきゃいけないの?そんな辛い思いをしながら何故生きなきゃいけないの!?ねえ!?」

もう、嫌なんだ………
嫌われたくない………捨てられたくない………必要とされたい………大事にしてもらいたい。

…………大切な人がほしかっただけなのに……何でこんな思いをしなきゃいけないの?
ねぇ…何で?…………お父さん…

お父さんが死んでしまってから母さんは変わってしまったよ。

何かを追い求めるかのように男に走ったよ。

母さんはきっとまだお父さんを愛しているんだよ。

だから、あんなになってしまったんだよ……お父さん母さんを見守っててあげてね?


「おい、お前の名前はなんだ。」

「………魅鈴……鈴桐 魅鈴。」

「み、魅鈴………だと!?」

な、なに!?
何なのよ!!

「そ、そうだけど!?だから、何なのよ!」

「い、いやなんでもない。(ま、まさかな?こいつがあの魅鈴な訳ないよな?)」

この時二人の歯車が回りだしたのだ。