「そうでしたか〜そうかな〜っと思っていたので、大事に至らなくて良かったです」

先生はニッコリと笑って、両手を合わせた。

「…確信犯…でしたか…」

「ほほほ…生島君と一緒に行かれたので、安心かなと思いましてね〜?」

「そのセリフの根拠は?」

「深谷君はまだ思い出していないみたいですね〜フレアの適合試験の辺りの記憶を…」

「…」

ハルも興味をそそられたのか、聞き耳を立てている…

夕暮れ間近の用務員室には、先生とハルと自分の三人きりで、高田さんは仕事に出ていた。




自分が気を失ったハルを研究所の外気の間まで運ぶと、ナゼか先生が外気の間のソファーに座っていて、出迎えてくれた…

説明もそこそこに先生は、気を失ったハルをのぞき込むと言った。

「一人じゃ大変ですね〜運びますので、反対を持って頂けますか〜?」

…海の中ならともかく…どうやって運ぼうかと考えていた所に、先生が都合良くいたのをいぶかしみながらも、ハルを用務員室の居間に運ぶと、しばらくしてハルが目覚めたという訳で…