どこか図書館の入口に似ている気がして見ると、深谷君がいつの間にかそばにいて、同じ所を見ていた。

「…さすが、ハル」

「へへへ〜」

ちょっと褒められて、嬉しくなる…

深谷君も何かを感じるらしく、手をかざして何かを確かめている…

そしてそれを写真に撮ると、残りの時間を聞いてきた。

「えっと、帰る時間をのぞいて、あと10分かな〜」

「そっか…」

深谷君はあごに手を当てて、少し考えると言った。

「…行く?止めてもいいんだけど…」

一応、意見を聞いているみたいだけど、表情は実に嫌そ〜な感じがただよっている…

暗に行かせたくないと言っているみたいだ。

『過保護』という三文字が頭をよぎる…

そして、ちょっと立場が逆なんじゃない…?という事を思い出して、笑ってしまった。

「行く行く、行こう?修子ちゃんもそうして欲しかったぽいし、クリスタルの洞窟も見てみたいし」

「はぁ…じゃあ行くけど、何かあったら言ってね?」

「OK、OK…任せて」