「ええ、今日は深谷君も帰ったし、修子ちゃんも用があるって帰っちゃいましたしね〜」

答えながら台所に行くと、コーラを一口飲んだ。

「へ〜」

エプロンをかけ、冷蔵庫の中を見ながらメニューを考えていると、少し遅れて返事が返ってきた。

「手伝おうか〜?」

「あ〜大丈夫です…何か、冷や麦的なものにしようと思うので」

「そっか〜」

「あ〜そう言えば明日、海底探検行きますけど、山形さんどうしますか〜?」

ネギを刻みながら、聞いてみた。

「何ですと?!いつの間にそんな楽しげな計画を?!」

「あ〜今日です、今日。修子ちゃんからのお使い付きですけどね〜」

次にミョウガを刻む。おかずは何にしようか…

「先生は行かないんだ〜」

「ええ、何か仕事がたまってるらしいですよ〜」

「なるほどね…」

そうだ、イタリアンオムレツにしよう…

流しの下からトマトのホール缶を取り出すと、玉ねぎ・ジャガイモ・ハムをサイコロ状に切って、オリーブオイルで炒めていく…