「深谷君、明日はおヒマですか?」

疲れた様子の深谷君に話かけると、私の隣に来て正座をしました。

「はい…もしかして魔法の練習ですか?」

深谷君は生島君に聞かれたくなさそうに、小さな声で聞いてきました。

「何、二人して話してるの〜?魔法の練習って聞こえましたよね?高田さん」

「ええ、ええ、私にもそう聞こえましたね」

逆に二人の好奇心に、火をつけてしまったようです…

「ほほほ…魔法の練習もよろしいのですけどね〜本を返して来て頂けると、助かるんですけどね〜?」

「いいですよ…」

「ありがとうございます…」

「オレも付き合うよ〜ってゆ〜か、行きたいな〜」

「私も…」

高田さんまで手を上げて、参加する気満々です。

「お仕事よろしいのですか〜?」

「あ…そうですよね…」

高田さんは、すぐにあきらめてくれたようなので助かります。

いつ何を思い出すか分からない高田さんを、宮殿に近づけたくないですからね〜ほほほ…