何だかな言われようだな…と思いつつも、もっともだなと感心してしまった。

「…ですよね」

そう言いながら、ある考えが頭をよぎった。まさか…

「先生、急ぎましょう…もしかしたらハルは、研究所に行ったのかもしれません」

鍵をかけていた扉を開けて、自分は先に屋上を出た。

先生はマイペースに屋上を出ると、階段を下り始めた自分に声をかけてきた。

「そんなに急がなくても大丈夫ですよ〜?あちらでは、ほんのまばたき程度しか経っていませんからね〜」

そう言われると、そうだ…

少しぐらい急いだ所で、あちらの時間はたいして経っていないのだ。

「それに、いると決まった訳ではないですしね〜?」

…全くその通りだ…

自分は落ち着くと、後からのんびり階段を下りて来る先生を待つ事にした。

「…すみません…」

「いえいえ〜ところで、さっきの魔法なんですけどね〜」

先生と飛行時間の限界や移動距離について話し合いながら、ゆっくりと階段を下りて行く…