「仕方ないですね〜どこか他を探しますかね〜」

腕を組むと、先生が考え込んだ。

その時チャイムが鳴り、時間がずいぶん過ぎていた事に気づいた。

「あ、もうこんな時間でしたか〜」

先生が腕時計を見ると言った。

いつの間にか、時間は4時近くになっていた。

「帰りますか?深谷君」

「…もう一度、用務員室に寄ってみます…ハルが来ているかもしれないし…」

「ああ、そうですね〜では私も、ご一緒してよろしいですか〜?」

「ええ…」

はぁ…と思わず、ため息が出てしまった。

「ほほほ…生島君が、もう来ないとか思っているのでしょう、深谷君。それはないと思いますよ〜?」

先生はコンビニ袋に、カラのペットボトルとカラの容器を入れると立ち上がった。

「どうしてですか?」

「だってあの生島君がですよ〜あの素晴らしい場所をほっとくと思いますか〜?それに、一人で研究所に行って帰って来れない彼は、私達を頼らざるえないですしね〜?」