そこでやっと一息つき、お茶の残りを飲み干すとテーブルにうつぶせた。

「ほほほ…大丈夫ですか〜?深谷君」

「はい…ちょっとのぼせただけです…」

「そうですか〜しかしここなら、人目につかずに練習出来ると思ったんですけどね〜」

先生は、お茶を口にしながら後ろをふり返ると、向かいの校舎をチラリと見た。

向かいの校舎は初等部の教室と特別教室があり、夏休みに来る生徒はまずいないと、ふんでいたらしい…

ちなみに…夏休みでも生徒や教師がいそうな教室や、職員室、それにさっき自分がいた音楽室は、今いるこの校舎にあるため問題はなかった。

職員室と校長室は、教師陣の特権で海側なのは分かるけど、音楽室が海側の最上階にあるのは、完全に校長の趣味だろうとの見解だ…

「初等部の教室じゃなくて、特別教室でした…」

「え〜?部活で来ている子ですかね〜?」

「さぁ…分かりませんが、屋上で練習するのは、夏休みでも止めた方がいいですね…」