エビ・カニ・チャーシューに、きくらげ・うずらの卵…

それから、定番のきんし玉子や、きゅうりにトマトが山のように盛り付けられていた。

「頂きます…」

手を合わせると、まだ手を付けていないサンドイッチの事を思い出して、ちゃぶ台の上にのせた。

「あの、良かったら、どうぞ…」

「わ〜美味しそうですね〜手作りですか〜?」

先生が言った。

「はい…」

「ありがとうございます。では、頂きますね…あ、そうそう、食後にアイスがありますので食べて下さいね?ついつい買い過ぎてしまったので…」

高田さんが、楽しそうに言った。

豪華な冷し中華を食べながら他愛のない話をしていると、話題が本の話になっていた。

「…そう言えば、先生…あの海底の図書館から持って来た本ですけど、どうしますか?」

高田さんが部屋の片隅に積んだ、文字の消えた本を指すと言った。

結局、先生達が王印も試してみたけど、文字の復活は出来なかったようだ。