「ほほほ、まさか…当時、暗殺の現場にいたのが幸い限られた人数でしたし…殺し屋の方が、ターゲット以外に姿を見られないよう配慮する方でしたのでね〜」

「ほほ〜それで?」

山形さんはいつの間に取り出したのか、メモ帳を片手に私の話を書き取っているじゃありませんか…

「…今度は私が質問してもよろしいですか?」

「ギクッ…何でしょう?」

「どうやって、暗殺の件を知ったのですか?」

「は…ははは…怒らないで聞いてくれますか?」

「昔の事ですからね〜」

「実はですね…フレアと二人で、陛下の日記をですね〜」

言いにくそうに話しながら、山形さんの語尾が小さくなっていきました。

「盗み見という訳ですか〜いけませんね〜?」

ほほほと笑いながら、ハンドルを切りました。

適当に運転していたら、いつの間にか一周していたようで、海岸線に戻って来ていました。

「しかし陛下が日記を付けていたとは…」

さすがにそこまでは、考えが及びませんでしたね〜