「何度来ても感動しますね、先生」

用務員が自分の横を通り過ぎると、戸川と楽しそうに談笑を始めた。

まぁ、そこまではいい…が、その背景がふざけ過ぎている…

なぜ用務員室の台所の向こうに、海底が広がっているんだ?!

「大丈夫?坂神さん」

隣に来た生島が、楽しそうに私の顔の前で手をヒラヒラとさせた。

「…」

「ははは〜にらまない、にらまない」

生島は小学生と一緒に下のフロアへと下りて行き…ふり返って両手を広げると、

「ようこそ、海底の世界へ!」

…と言った。

「セリフが、自分の時と同じ…」

生島の隣で、小学生がため息混じりに呟いている…

「いいですね〜そのセリフ」

「ディズニーランドみたいですね、先生」

戸川と用務員が和やかに微笑み合っているのを見て、ナゼか無性にイラッときた…