「ほほほ…私の魅力のなせる技ですかね〜?」

「実はルドは、お姉系だったとか…」

ハルが、おそるおそる言った。

「さぁ〜どうだったんですかね〜?ほほほ」

「ははは…何かこれ以上は知るの怖いから、答えないでね、修子ちゃん」

ハルと先生が和やかに笑い合う、周りの空気が妙だ…

まぁこんな話、推測に過ぎないんだけど…

ハルの気がまぎれればいいかなって…

偶然こんな短期間に、こんな限られた場所で、前世で知り合いだった人間が集まる訳がない…

そんな出来過ぎた話は、小説の中だけの話だ。

「おや?彼女は確か、前に声をかけた事のある方ですね…」

高田さんが窓の外を見ると、通りすがりの女生徒に気づいた。

「へ〜どの人ですか?」

ハルも興味を引かれて窓の外を見ると、固まった。

「ほぅ…彼女でしたか〜」

先生は立ち上がって窓から顔を出すと、その女生徒に声をかけた。

長い髪を一つに結い上げたその人は背が高く、高等部の夏服を着ていた。