「う〜ん、まぁね〜」

はははと笑って、ハルは話を変えた。

「手首、大丈夫?」

「うん…」

「用務員室に、何か用とかあった?」

「ううん…」

今度は、いろいろな話を始めた。

オケ部の事…ジャズ部の話…他愛のない話…

「…ハルは…」

「ん〜?」

「坂神さんて人と、どうして付き合ったの?」

「ん〜?嫌いじゃなかったから〜?」

「前の人は?」

「ん〜?嫌いじゃなかったから〜」

「その坂神さんて人さ…もしかしたら…」

「ん〜?」

「イースかも…」

「…えええ?!?」

ハルが叫んで急停車した所は、ちょうど自分の家の前だった…