「どうしましょうかね〜?ほほほ…山分けでもしますか〜?」

「いいですね〜♪」

山形さんが、軽いノリで返してきました。

「でも普通に売ったりしたら、まずいんでしょ?」

「ええ〜お金に換えるなら、裏ルートを使わないと…」

生島君の問いに答えると、高田さんが…

「やっぱり、骨董の裏オークションですか?」

「ですね〜ほほほ…」

私と高田さんのマニアックな会話についてこれず、生島君達は飛行魔法の話をし始めました。



駐車場に着くと私以外の車はなく、気分がいいです。

「どうぞ、皆さん」

ドアのキーを開けると助手席には高田さんが乗車し、後部席には深谷君をはさんで、生島君と山形さんが乗り込みました。

社内の時計を見ると7時半を回っています…

私はエンジンをかけアクセルを踏むと、駅に向かって車を走らせました。

開けた窓から、潮風が入ってきて気持ちがいいです…

バックミラーを見ると、迷惑そうな顔をした深谷君を間に、生島君と山形さんが何やら盛り上がっています。

高田さんは、うとうとと気持ち良さそうに眠ってしまったようです…