「…恨まれていても、しょうがない…か」

行き着いた答えを、自分は思わず呟いていた。

何をどう伝えれば、彼女を傷つけずにすんだのだろう…?

今も分からないまま、宙ぶらりんの心が過去をさ迷っている気がする。

「…何それ?深谷君、もしかしてフレアに恨まれてるって思ってる?」

山形さんがめずらしく真剣な顔をして、自分の顔をのぞき込んだ。

「ほほほ…」

先生は微笑んだまま、お茶を口にしている…

山形さんの問いにうなずいて答えると、人差し指で軽くおでこをこづかれてしまった。

「も〜う…ロイズは生まれ変わってもアホなんだから〜これじゃフレアが報われないって〜の」

「え?」

「そんな事ある訳ないでしょ〜?あんだけ好かれといて…もしかして分からなかったとか〜?」

自分は呆然として、何を言えばいいのか分からない…

「まぁまぁ…そう深谷君を責めてはかわいそうですよ〜?見た目は小学生なんですからね〜?」

先生が柔らかく笑って、自分を見た。