その花火は空で花開く事はなく、しばらくすると小さな物体がフワリフワリと落ちて来た。

「落下傘ですね!」

「はい!」

オレが言うと、高田さんが得意げに答えた。

またその降下して来る数が、ハンパなくて思わず見とれてしまう…

十個…二十個と、浜辺一帯に舞い降りて来る光景は、絶景だ…

オレと山形さんは、どちらがたくさん落下傘を捕まえられるかを競って、浜辺にかけ出した。

汗だくになって、落下傘を山形さんと拾いまくった結果…

「はぁはぁはぁ…オレの勝ちですね」

「くやし〜若さに負けた〜」

「ははは〜深谷君は取れた?」

「…いっこ…」

そう言うと、手の中の落下傘を見せてくれた。

「ほほほ…生島君も山形さんもすごいですね〜?ほとんど回収してくれて助かりますよ〜」

修子ちゃんが、ねぎらってくれた。

「そろそろ、最後の仕掛けに火がつく頃ですね、先生」

「ええ、皆さんこれは見物ですよ〜?」

「え?まだあるんですか?」

山形さんが言いかけた時、その仕掛けが発動した。