「…ちょっと私も考えていたんです…事の真相を山形さんに伝えて、本にしてもらうか…このままインペイしてしまおうか…」

「…マジですか?」

「ええ〜不都合はないでしょう?ナゾはナゾのまま終わらせるのも、テクニックの一つですからね〜」

「ははは…それは腕のある作家さんだけのテクですよ〜先生…しまいには泣いちゃいますよ?」

うな垂れると、泣くマネをして見せた。

「あ〜それはちょっと、ウザイですね〜」

そう言うと先生は白衣のポケットから、折りたたまれた紙を取り出した。

「やっぱり日記、見つけてたんですね〜名演技でしたよ?」

そう褒めると、先生は可愛らしく肩をすくめた。

「高田さんだけだませてもね〜読んでみます?陛下の直筆ですよ」

日記の1ページが手渡されたが、残念ながら僕には解読不能だった。

「…何ですか?このミミズが走ったような文字は…僕も多少なら読めるつもりでいましたが…」

「ああ、コレは隠語なんです…フィルとイースとルドの間で作った文字でしてね〜?」

ははは…読める訳ないじゃん…?