「と・が・わ・せ・ん・せ・い♪」

海底散歩から帰って、シャワーも浴びて、高田さんの入れてくれた美味しい中国茶を飲みながら、くつろいでいた所を狙って僕は声をかけた。

「何ですか?気味が悪いですね〜」

「ははは、相変わらずの毒舌ですね…でも仕事なんで、ちょっと追求させてもらってもよろしいですか?」

「嫌と言っても、ムダでしょうから…」

先生はお茶を飲み干すと、立ち上がって外を指さした。

「…ところで山形さん、一服盛ったんですか?」

先生はちゃぶ台にうつぶせて眠っている、高田さんとハル君と深谷少年の姿を見ると言った。

時計は4時を回っている…

「いや〜まさかまさか〜僕がそんな事をする男に見えますか〜?」

先生の後について用務員室を出ると、自分の事を外で待っていた先生が僕を見て微笑んだ。

「時と場合によってはね〜?」

「ははは…本当、偶然ですから…」

先生の案内で中庭に歩いて行くと、ちょうどいい日陰のベンチを見つけて腰を下ろした。