「…いったい日記に、私は何を書いたのでしょうか?」

高田さんに聞かれ、僕は仕方なく答えた。

「え〜っとですね…おそらく、ある暗殺事件の真相についてですかね〜?」

「え?どうして私がそんな事を日記に…」

「さぁ、何ぶん前世の事ですからね?僕もすごく興味があるんですが…」

先生を見ると、こちらに戻って来る所だった。

「タイムリミットです…戻りましょうか?」

「え〜いいんですか?手伝いますよ?」

「この状態で探すのは困難ですし、現存しているかも分かりませんしね〜」

先生はニッコリ微笑むと、元来た宮殿の中を歩いて行った。

「まぁ、先生がそう言うなら…」

僕は後を追いかけると、先生の耳元でささやいた。

「…先生、本当は見つけたんじゃないですか?」

「さぁ?何の事ですか〜?」

「あ、先生、必要なら思い出しますよ?その夢の内容」

追いついて来て、高田さんが言った。

「いいえ〜ちょっと気になっただけですから〜」

「それは、えっと…フィルの叔父が、彼を夜中に呼び出した理由ですよね?」

高田さんが言った。