「陛下と違ってフレアは、お忍びで街に行く事もなかったですからね〜?」

「あ、先生、それは内緒に…」

高田さんがあわてて、先生の言葉をさえぎった。

「え〜?そうだったんですか〜?」

「あ、いえ、はい…すみません」

素直に認めて謝ってしまう所が、やっぱり陛下だ…

「そう言えば、良く三人で夜の酒場にくり出しましたよね〜?」

「え〜?ズルイな〜大人達だけ〜」

「あ、あの、それ以上暴露すると、陛下としての威厳が…」

「ほほほ…よろしいじゃありませんか?面白ければ〜」

「いえ、先生、ほら、山形さんは作家さんですから…ね?」

「ははは…さすがにそこまでは書きませんから、安心して下さい」

「そ、そうですよね」

高田さんが、はかなげに笑った所で、ちょうど宮殿の前まで来ていた。

「…で、先生、何が目的ですか?」

「ほほほ…山形さんには、遠慮して頂きたかったんですけどね〜?」

「ははは…僕ねらい目バッチリですね〜♪」