車を走らせながら色々考えていると、あっという間に学校に着いていました。

一度、理科準備室へ戻り、仕事をすませてから用務員室に行くと、高田さんと山形さんが出迎えてくれました。

「お帰りなさ〜い先生、待ってましたよ〜?」

陽気な声で出迎えてくれた、山形さんの座るちゃぶ台の上には、所せましと夕飯の用意が整っていました。

「素晴らしいですね〜」

今日のメニューは、中華のフルコースと言った感じで、ラーメンにチャーハン、焼きそばにから揚げ、麻婆豆腐に餃子にレバニラ炒めにと、夢のようなラインナップです。

「ちょうど来た所なんですよ、温かいうちに頂きましょう」

高田さんが麦茶を入れてくれると、夕食が始まりました。




「…結構時間かかりましたね〜深谷君ち、近い方ですよね〜?」

山形さんがタンメンを食べながら、聞いてきました。

「ついつい話が、はずんでしまいましてね〜」

「へ〜ぜひ、お聞かせ頂きたいですね〜」

山形さんの好奇心いっぱいの瞳が、キラリと光りました。