「あ〜でも、夜だったら人目もないし〜」

「却下です!!」

山形さんが、いい事思いついたみたいな発言をしたので、すかさず否定した。

「あ〜それ、私も提案しましたよ、この間〜」

「あ〜そろそろ、スイカ割りしましょう、スイカ割り!」

オレが木刀を持つと、高田さんが目隠し用のハチマキを渡してくれた。

「お〜いいね〜僕が回してあげるよ〜♪」

目隠しをしていると、山形さんが両肩に手をかけてきた。

「思い切り回して下さいね〜一巡ぐらいしないと、面白くないですからね〜」

悪魔のような修子ちゃんの声が聞こえてきた…

「了解で〜す」

「ええ〜?!」

何も見えない状態で、勢い良く回され足元がふらつく…

「うわぁ〜世界が回る〜」

「ははは〜大丈夫?手放すよ〜?」

「はい〜どっちですか〜?スイカは〜」

ナゼかろれつまで、回らなくなるから不思議だ…

「そのまま、まっすぐだよ〜」

山形さんの声が耳元から聞こえて、遠くの方から手を叩く音がした。