「僕にも使えますかね〜?先生」

「体への負担は大丈夫なんですか?」

山形さんと高田さんが、修子ちゃんの隣に来るとずねた。

「実はこの間、深谷君と秘密の練習をしましてね〜?体への負担はあると言えばありますが、彼なら問題ないでしょう…」

「…先生の方が上手でしたよ…」

深谷君が、会話に口をはさんだ。

「さすが大魔法士ルドと、ロイズですね〜僕は感動しちゃいましたよ…今度、崖降りやってみない?」

山形さんが、深谷君の肩に手を置くと言った。

「お断りします…」

「ほほほ…それ、私も見てみたいですね〜」

「ダメです、ダメ〜!そんな危険な事させちゃ〜」

オレは深谷君をかばうように、後ろから抱きしめた。

「そうですよ、二人とも…お忘れでしょうが、深谷君はまだ9歳の少年なんですから」

高田さんも、かばうように深谷君に優しく笑いかけた。

「あ〜そうでしたね〜」

「うっかり忘れてましたね〜先生」

オレが守ってやらねば…などと思う手に力が入ると、困った顔をした深谷君が自分を見上げた。

「…大丈夫だから、たぶん…」