「授業の準備ですか?」

「ええ〜もしかして山形さん、教免をお持ちですか?」

「良く分かりましたね〜さすが先生」

「ほほほ…そう言えば高田さんが、お昼は海辺でバーベキューをすると言ってましたよ〜」

「本当ですか〜?」

ハイテンションで喜ぶ山形さんが本当に楽しそうで、深谷君と目が合うと苦笑してしまった。

「修子ちゃん、ビーチボール持ってない?」

「確か社会科室の地球儀が、ビーチボールでしたね〜」

「了解です♪」

「洗って返しておけば、バレないでしょう、ふふふ…では、また後で」

そう言い残して、修子ちゃんは本棚の方へと歩いて行った。

「ではでは、行ってみようか〜♪」

「了解…」

山形さんをリーダーに、夏遊びのプランが発動された。



「そ〜れ」

青く晴れ渡った空に、地球儀が舞い上がった。

何だかシュールな感じがいいな〜と思いながら、下りてきた地球儀を深谷君に向けてトスする。