「…先生…つまりそれは、海底の環境が整うまでは安全という事ですか?」

「そう言う事になりますね〜なるほど…さすが深谷君は賢いですね〜」

「いえ…でも、ホッとしました…」

深谷君は安心したのか、ずっと締めていたシートベルトを外すと、深呼吸しました。

「でもね〜ホッとしてもいられないと、思いますよ〜?」

「え?」

「ですからね〜浄化が目的だとしたらですよ〜つまり私達の肩に、その責任がのしかかっているという事ではないですかね〜?」

不意を突かれたという感じで、深谷君が私の顔を見ました。

「付け加えて言うなら、現在の海の状況は最悪ですよね〜?何とか出来ると思いますか?私達に」

深谷君は、静かに首を横にふりました。

「ですよね〜?それにですね〜私、一つ気になっている事がありましてね〜」

「…何ですか?」

「その表情、ロイズみたいですね〜」

「何とでも…」

「ふふふ、あれです…」

「…あれ?」