「…もうビックリしましたよ本当〜死んじゃったかと思って!」

「あはは…死なない、死なない」

ハル君にそう返すと、ちゃぶ台の前に正座している深谷少年に、子供らしくないため息をつかれてしまった。

「いや〜お騒がせして申し訳ありませんでした、皆さん」

僕は頭をかきながら言った。

「いえいえ〜全く心配していませんでしたので、気にしないで下さいね?」

「あはは〜先生のは信頼を通り越して、別の意味合いに聞こえるから不思議だな〜?」

「私は本当に心配しましたよ?床に倒れている山形さんを見て、心臓が止まるかと思いました」

高田さんは胸に手を当てると、本当に心配そうに僕を見た。

「本当、高田さんには感謝です。ここまで、運んで頂いたそうで…」

「いえいえ…先生が私を呼びに来た時は、本当にドキッとしましたが、何事もなくて良かったです」

ははは…と笑って高田さんに答えると、畳の上で横向きに転がって、ため息をついたハル君に声をかけた。