が、実際部屋を仕切っていた壁も柱も壊れ、風化し、はっきりとここ☆みたいな確信は、なかったりするんだけどね〜

「そうだね、たぶんここいらかな〜?」

柱や岩やサンゴの上を僕は、ひょいひょいと越えながら、この周辺の写真を撮っていく事にした。

学校みたいに『音楽室』とか『図工室』とか札がはってあった訳じゃないので、これだけ原形をとどめていない所から一室を探すのは、至難のわざだ…

「…下見しといて良かったね〜こりゃ…」

独り言を呟きながら、何か入口につながる手がかかりを探して、僕とハル君は注意深く辺りを探索した。

「何か手がかかりになるものって、ないですかね〜?」

「ん〜僕は実際、一度もその部屋に入った事がないからね〜」

「え〜そうなんですか?」

「うん、むしろハル君の方が入った事あるんじゃない?」

「え〜たぶんないと思いますよ?だって用がない…」

確かに…子供だったフレアとユラにとって、縁のない部屋だよな〜