「そう言えば昨日、深谷君に高速移動の魔法を教わったんですよね〜オレ」

「え〜マジかい?!いいな〜僕もマスターしたいな〜」

「今度、深谷君にレクチャーしてもらうといいですよ、オレは呪文とか忘れちゃったし…一緒にマスターしましょうね〜」

「いいね〜魔法か〜僕にも使えるかな〜?ユラは魔法からっきしだったからね〜」

「大丈夫ですよ。深谷君が、海底人なら日常的に使っていた魔法だって言ってましたから」

「へ〜そう言えば、そうだったかも…」


普通に歩いたり泳いだり…海底の時間は物理的にも感覚的にも、ゆったりとしていて、急ぐという概念があまりなかった気がする…

人間、食べる事に困らないと、そんなに時間を縮める事に関心がなくなるのかもしれない…

誰でも気軽に使える魔法だったけど、皆ゆっくりと海の中を歩いていたよな〜

長い髪と服をヒラヒラさせて…魚と一緒に海の中に溶け合いながら…