その意図を理解して高田さんが、イタズラっぽい顔で『分かりました』と答えた。

…財政…豊かだとは聞いていたけど、実際はどうだったんだろう…

宝物庫を探し当てても、あるのは魔法道具だけという事もありえるんじゃ…

そんな事を思って先生を見ると、先生は片目をつぶって自分にも『内緒ですよ』と言った。

はぁ…ま、いっか…ハルも楽しそうだし…

いずれ、魔法道具は必要になるかもしれないから、探しておいて損はないだろう…

「楽しみだね〜深谷君♪」

「…そうだね」

二人には黙っておこう…

「で、先生、高田さん、宝物庫ってどの辺にあったんですか?」

山形さんが、目を輝かせながら聞いた。

「確か封印の間の近くだったような…」

高田さんが答えた。

「…それってヤバくないですか?」

ハルと山形さんが、顔を見合わせた。

「ほほほ…近くとは言っても、同じではないですからね〜何とかなるんじゃないですか〜?」

先生が人事だと思って、適当な事を言った。