その後も色々見て、部長さんに挨拶などしていった…。

時間が遅くなってしまいまだ全ては見きれていないけれど先生と本校舎へ戻って行った。
「愛好会もあって文化部もゆったりしてるからもし気になった部活があったらどんどん掛け持ちしてもいいかもね。うちは運動部はうんと厳しいのに文化部はホントに緩いから許してもらえると思うよ。」
なんとなく回っていてそれはよくわかった。
グラウンドでみた運動部の覇気はすごかったのに文化部はすごくゆるゆるしていた。
「そうですね…何個か気になったものがあったので最初はかけもちしてみようかなって思います。」
私がそういうとそれがいいそれがいいとうなづいてくれた。

先生は校門まで送ってくれ、挨拶をしてゆっくりと帰った。

学校からの帰り道、何か面白い物はないかと少しお店が多い道で帰ってみる。
すると「あれ!?大友さんじゃね?」
突然の大きな声に驚いて振り返るとそこにはうちの学校の制服をきた男子生徒が。
やばい…誰だろうこの人…。学校で話しかけられたっけなぁ…。街中でこんな風に話しかけるとかチャラい人なのかな…怖いよ…。
若干脳内でパニック気味になっていると男子生徒はやっぱりだ!と元気に近づいてくる。
「あれ!その感じはもしかして覚えてない?俺同じクラスの橘 勇也!覚えてないか!俺は気になってチラチラ見てたけど話しかけてないしなぁ…。」
お、同じクラスだったのか…。元気な人だな…。
少し明るめの髪で少し巻いたり跳ねさせてセットしている。顔も整っていて制服を崩していて、腕まくりや首元のネックレス、開けられた胸元から除く派手なTシャツが私に彼をチャラい人イメージにさせているらしい…。
「ご、ごめんなさい…まだクラス全員は把握しきれてなくて…。」
申し訳なさそうに言うと彼は笑って
「いやいやそうだよね!俺も普通に1日で全員覚えろとか無理だし!…あ、てかごめんねいきなり大声で呼びとめちゃってさ。まさかこんなとこで会うと思わないからチャンスだと思って声かけちゃったわ。」
笑ってそういう橘君に少し安心してくる。
「う、ううん。声かけてもらえるのは嬉しいから…。えっと…橘君はこんなところで何してたの?」
「あぁ、俺はさっきまでクラスのやつと遊んでてその帰り!ちょっと買い物してこうかなーって歩いてたのさ!んで、大友さんは?今帰り?」
学校帰りにクラスメイトと遊ぶ…か。
なんとなく分かってたけど確実にリア充、って呼ばれる類のやつだ…。
でもこんなに明るく話ができてこの見た目じゃ納得するしかないよなぁ…。
「う、うん!先生に学校案内とかしてもらってたらこんな時間になってて…。まだこの街に来たばっかりだからお店とかどんなのあるか知りたくてこの辺うろうろしながら帰ろうとしてたの…。」
橘君は私が話すのを何か珍しい動物がいるかの様にワクワクした目で見つめながら聞いていた。
「お!まじで!じゃぁ俺もこれから買い物したかったし店とか案内させてよ!俺ここらへんなら得意だからさ!」
チャンスと言わんばかりに食いついてくる。
内心緊張と異性と話しているというドキドキでくらくらしながらも、確かにお店は誰かに教えてもらった方が早いかもしれない…と思い。私はうなづくと
「じゃぁちょっと案内してもらってもいいかな…?」
そう言うと彼は嬉しそうにした。

それからどういう物が売っている場所が知りたいと伝えてお店を回ったり、橘君の趣味のお店やゲーセンなど遊べる場所を紹介してもらっていた…。