「それはどういうことだ」

「それは言えません…、だけど姉貴は男と寝たことなんて一度もありませんよ」

それは事実だ…

「そんなもん信じられるか、俺たちはみんなあの女が男とラブホに入って行くところを見てんだぞ?」

「それは俺だって見た事ありますよ」

全員俺の言葉を聞いて驚いているようだった

「それを見て何にも思わないの?」

この人…
あぁ、悠希の兄貴か

「別に何も思いませんよ、姉貴はそんな事する人じゃありませんから」

「その根拠は?」

「姉貴は男嫌いですから‥‥、男に触れられるだけで震えが止まらなくなります」

だけど自分から触れるのは大丈夫らしい
前自分でそう言っていた

「だから‥‥」

見覚えがあるのか‥‥?
そんな顔をしてる‥‥

「後は姉貴から聞いて下さい、俺が話せるのはここまでです」

俺は立って一度礼をしてドアの方に歩いて行った

「なぁ‥‥」

ピタッ
俺は足を止め振り返った

「なんでそれを俺たち、」

「そんなの決まってるじゃないですか」

今回の事はムカついたけど
だけど‥‥

「貴方達なら綾華を変えてくれると思ったから‥‥、ただそれだけですよ」

それだけ言って部屋を出て行った