side楽

とりあえず足も抱えるか…
俺はお姫様抱っこをしている

「こいつ、本当にどぅすりゃぁ…」

考えていると

「ねぇ」

「あ?」

後ろを振り返ると学ラン姿の中学生がいた

その男は俺が今抱えているこいつを見て俺を見た

「あなた的場楽さんですか?」

なんでこいつ俺の名前を…

「その顔はやっぱりそうなんですか」

「綾華を俺に渡してください」

「何でだ?」

「綾華の家を知ってるからです」

「‥‥」

こいつを信じていいのか…

「早くこちらへ、綾華を高熱で死なせたいんですか?」

なっ!
いちかばちかだ…

「わかった」

俺はそいつの言った通りそいつに預けた

「では、失礼します」

その中学生は反対を向いて帰っていってしまった

「くっそ‥‥」