「何?」

多分あれだろう……

「いつもの忘れるなよ?」

「分かってるって」

「行ってきます」

「いってら、俺もそろそろ家出る」

俺は家を出ていった。


side綾斗

「素が出なきゃいいけどな」

この静かな空間に俺のちょっとした笑い声が響いた。

「まぁ、無理かな……?」