心配そうな声を出した少女を尻目に、マタナイは呑気にアクビを一つ。
「おいポリュペモス、オイラが来た以上勝負は見えている。諦めろ」
「ふざけるなーーー。絶対に許さんーーーーー!!」
 バチィーーーーーーーーーーン!!!
 マタナイが思いっきり手を叩き、その勢いでポリュペモスの巨大な身体が萎縮していた。
「絶対に・・・許さない、ポリュペモス・・・・・さっきお前そう言ったよな?」
「え、あ、え?」
「言った・・・・・よな?」
 前とへ進むマタナイ。
 一方、ポリュペモスはじりじりと後ろへと後退し、背中に木が当たるまで、ポリュペモス自身気づかなかった。
「く、くそーーーーー!!!!!」